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『夏は来たりぬ』(Sumer is icumen in)は、1280年から1310年頃に作られた中世イングランドの有名なカノンである。曲は6声から出来ており、Rotaと呼ばれるカノンの一種である。上4声はカノンをなし、下2声は Pes (=foot)と呼ばれるオスティナート声部。
上4声のカノンには二つの詞が付けられている。上段の黒い字で書かれた詞が "Sumer is icumen in"『夏は来たりぬ』で、中英語で書かれている。これは夏(初夏)の到来を喜ぶ世俗的な内容の詞である。一方、下段に赤い字で書かれているのは "Perspice Christicola"『見よ、キリストの賛美者よ』というラテン語の詞で、宗教的内容を持つ。こうした一つの曲に世俗的な詞と宗教的な詞の両方が付けられることを contrafactum と言う。
楽譜の中断には、黒い字で次のように書かれている。「この rota は4人で歌うことができる。しかしながら3人より少ない人数、少なくとも2人で歌うべきではない。ここで"pes"を歌う者たちは除いている。そして、これは次のように歌われる:他のものが静かでいるうちに、あるものが、"pes"を歌う者たちとともに始める。そして、彼が十字の後の最初の音に来たら、もうひとりが歌い始め、他の者たちも次々にそうする。各人は、書かれた休符の場所でちょうどロンガ一つ分休むべきである。他の場所で休んではいけない。」
さて、この楽譜には加筆・修正の跡がある。いくつかのダイアモンド型◆の音符は四角く修正され、縦棒が付けられ "ロンガ" にされている。この修正をどう見るかについては、いくつかの見解があるようだが、M.Bukofzerは、2分割のリズムから3分割のリズムへの変更だと言っている。ここでは、この2つを対比して演奏している。 (まうかめ堂さんより)
中世イギリスの歌『夏は来たりぬ』 ◇再生:
high / normal / low ◇演奏時間: 3分52秒 ◇公開日: 2012年11月25日 |
◇再生:
high / normal / low ◇演奏時間: 3分52秒 ◇公開日: 2012年11月25日 (J) |
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